JAR の基本的な使い方
[履歴] [最終更新] (2015/03/21 09:40:46)
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jar (Java Archive) は tar コマンドのようにファイルをアーカイブする JAVA のコマンドです。簡単に使用方法をまとめます。jar コマンドを利用するためには Oracle のページから JDK をダウンロードおよびインストールして PATH を通しておく必要があります。

基本的な使用方法

sample/HelloWorld.java

package sample;

class HelloWorld {
    public static void main(String args[]) {
        System.out.println("Hello World!");
    }
}

コンパイルしておきます。

$ javac sample/HelloWorld.java

ディレクトリ構成は以下の通りです。

.
└── sample
    ├── HelloWorld.class
    └── HelloWorld.java

実行例

$ java sample.HelloWorld
Hello World!

エントリーポイントのある実行可能な jar を作成

エントリーポイントとなる class ファイルを指定すれば実行可能な jar が生成できます。jar 生成時にマニフェスト情報が記載されたファイルを引数で指定することで情報を取り込めます。ファイル名は何でもよいですが、例えば Manifest.txt としてみます。

.
├── Manifest.txt
└── sample
    ├── HelloWorld.class
    └── HelloWorld.java

Manifest.txt

Main-Class: sample.HelloWorld

以下のコマンドで jar を生成します。

$ jar cvfm sample.jar Manifest.txt sample

オプションの意味は以下の通りです。

-c jar を新規作成する
-v 標準出力に詳細な出力を生成する
-f jar ファイル名を指定する
-m 指定のマニフェスト・ファイルからマニフェスト情報を取り込む

成果物 jar を実行してみます。

$ java -jar sample.jar
Hello World!

jar ファイルの中身を閲覧

「-t アーカイブの内容を一覧表示する」を利用します。

$ jar tf sample.jar
META-INF/
META-INF/MANIFEST.MF
sample/
sample/HelloWorld.class
sample/HelloWorld.java

jar ファイルを展開

「-x ファイルをアーカイブから抽出する」を利用します。

$ jar xvf sample.jar

以下のように展開されます。

.
├── META-INF
│   └── MANIFEST.MF
├── sample
│   ├── HelloWorld.class
│   └── HelloWorld.java
└── sample.jar

先程取り込んだマニフェスト情報が追加されています。

$ cat META-INF/MANIFEST.MF
Manifest-Version: 1.0
Created-By: 1.7.0_75 (Oracle Corporation)
Main-Class: sample.HelloWorld

エントリーポイントのない実行不可能な jar を作成

マニフェスト情報を取り込むためのファイルを指定しなければよいです。

$ jar cvf sample.jar sample
$ java -jar sample.jar 
sample.jarにメイン・マニフェスト属性がありません
$ jar tf sample.jar 
META-INF/
META-INF/MANIFEST.MF
sample/
sample/HelloWorld.class
sample/HelloWorld.java

そもそもマニフェストファイルを生成しないようにするためには M オプションを利用します。

$ jar cvfM sample.jar sample
$ jar tf sample.jar 
sample/
sample/HelloWorld.class
sample/HelloWorld.java

jar にファイルを追加する

「-u 既存アーカイブを更新する」オプションを利用します。

$ jar uvf sample.jar Append.class
$ jar tf sample.jar
sample/
sample/HelloWorld.class
sample/HelloWorld.java
Append.class

カレントディレクトリを指定する

「-C 指定のディレクトリに変更し、以下のファイルを取り込む」オプションを利用することでカレントディレクトリを変更できます。

.
└── sample
    ├── HelloWorld.class
    └── HelloWorld.java

ルートに HelloWorld.class などが直接配置されています。

$ jar cvf sample.jar -C sample .
$ jar tf sample.jar
META-INF/
META-INF/MANIFEST.MF
HelloWorld.class
HelloWorld.java

比較のために -C を利用しない場合の例を示します。

$ jar cvf sample.jar sample
$ jar tf sample.jar
META-INF/
META-INF/MANIFEST.MF
sample/
sample/HelloWorld.class
sample/HelloWorld.java

応用例

.
└── sample
    └── HelloWorld.java

sample/HelloWorld.java

package sample;

public class HelloWorld {
    public static void print() {
        System.out.println("Hello World!");
    }
}

コンパイルして jar にまとめます。

$ javac sample/HelloWorld.java
$ jar cvf sample.jar sample
$ jar tf sample.jar
META-INF/
META-INF/MANIFEST.MF
sample/
sample/HelloWorld.class
sample/HelloWorld.java

jar を別の java ファイルで利用する

Main.java

import sample.HelloWorld;

class Main {
    public static void main(String args[]) {
        HelloWorld.print();
    }
}

ディレクトリ構成

.
├── Main.java
└── sample.jar

以下のように Main.java のコンパイルおよび実行ができます。

$ javac -classpath ./sample.jar Main.java
$ java -classpath '.;./sample.jar' Main
Hello World!

環境変数 CLASSPATH を利用すればオプション classpath は不要になります。

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